フットボール

UEFAチャンピオンズリーグ決勝トーナメント組み合わせ決定

2024-25シーズンのUEFAチャンピオンズリーグは、新たなフォーマットの下で熾烈な戦いが繰り広げられている。リーグフェーズ、プレーオフを経て、決勝トーナメント進出チームが出揃い、サッカーファンの期待が高まっている。ここでは、各クラブのこれまでの戦績を振り返り、決勝トーナメントの展望と優勝予想を行う。

リーグフェーズの振り返り

今シーズンから導入されたリーグフェーズでは、36チームが1つのリーグで8試合(ホーム4試合、アウェイ4試合)を戦い、上位8チームが直接ラウンド16に進出。9位から24位のチームはプレーオフを経て、残りの8枠を争った。

上位8チームの戦績

  1. リヴァプール:7勝0分1敗、得点17、失点5、勝ち点21。新監督アルネ・スロットの下、攻守に安定した戦いを見せ、リーグ首位でラウンド16進出を決めた。
  2. バルセロナ:6勝1分1敗、得点28、失点13、勝ち点19。ハンジ・フリック監督の下、ベンフィカ戦での5-4など、攻撃力が爆発しリーグフェーズを2位で突破。
  3. アーセナル:6勝1分1敗、得点16、失点3、勝ち点19。ミケル・アルテタ監督の下、堅実な守備と効率的な攻撃で安定した成績を収めた。
  4. インテル:6勝1分1敗、得点11、失点1、勝ち点19。堅固な守備が光り、失点1と鉄壁のディフェンスを誇った。
  5. アトレティコ・マドリード:6勝0分2敗、得点20、失点12、勝ち点18。ディエゴ・シメオネ監督の下、粘り強い戦いで上位進出を果たした。
  6. レヴァークーゼン:5勝1分2敗、得点15、失点7、勝ち点16。バランスの取れたチーム力で上位に食い込んだ。
  7. リール:5勝1分2敗、得点17、失点10、勝ち点16。フランス勢として唯一、直接ラウンド16進出を決めた。
  8. アストン・ヴィラ:5勝1分2敗、得点13、失点6、勝ち点16。41年ぶりとなるUCLの舞台で、決勝トーナメント進出を果たした。

プレーオフを経てラウンド16に進出したチーム

プレーオフでは、強豪同士の激戦が繰り広げられた。特に注目を集めたのは、レアル・マドリードとマンチェスター・シティの対戦。レアル・マドリードが2戦合計6-3で勝利し、王者の貫禄を見せた。また、バイエルン・ミュンヘンはセルティックとの接戦を制し、2戦合計3-2でラウンド16進出。PSVはユヴェントスを延長戦の末に下し、4-3で勝利。パリ・サンジェルマンはブレスト相手に2戦合計10-0と圧勝し、実力の差を見せつけた。

決勝トーナメントの展望

ラウンド16の組み合わせは以下の通り。

  • クラブ・ブルッヘ vs アストン・ヴィラ
昨年のヨーロッパリーグ王者アタランタを破って勢いに乗るクラブ・ブルッヘが、プレミアリーグで躍進するアストン・ヴィラを迎える一戦。ブルッヘは組織的な守備とカウンターが武器で、ホームでの戦い方が鍵を握る。一方、ヴィラはエメリ監督の下、ラウンド16にストレートイン。オリー・ワトキンスらの決定力が勝負を左右する。拮抗した展開が予想されるが、個の能力で上回るヴィラが有利か。
  • レアル・マドリード vs アトレティコ・マドリード
マドリード・ダービーがラウンド16で実現。レアルはヴィニシウス、ベリンガム、エムバペ、ロドリゴが攻撃の中心となり、アトレティコの堅守を崩せるかがポイント。アトレティコは組織的な守備とカウンターで応戦し、少ないチャンスをものにできるかが鍵になりそうだ。緊張感あふれる試合となることは間違いない。
  • PSV vs アーセナル
プレーオフを勝ち抜いたPSVが、アーセナルと対戦。PSVは攻撃的なスタイルで勢いを維持したいが、アーセナル相手にどれだけ通用するか。アーセナルは堅実な試合運びが持ち味で、ウーデゴールやサカの攻撃力が鍵を握る。PSVがホームで先勝できれば、番狂わせの可能性もある。
  • ドルトムント vs リール
攻撃的なスタイルを貫くドルトムントと、リーグフェーズを好成績で突破したリールの激突。ドルトムントはスピーディーなカウンターとセットプレーが武器で、ホームでの戦いを有利に進めたい。一方、リールは粘り強い守備とジョナサン・デイビッドを中心として攻撃で対抗。両チームともゴールチャンスを多く作るため、オープンな展開になりそうだ。
  • フェイエノールト vs インテル
堅守を誇るインテルが、フェイエノールトと対戦。インテルはリーグフェーズでわずか1失点と鉄壁の守備を見せ、ラウタロ・マルティネスを中心にカウンターを狙う。一方、フェイエノールトはホームで積極的に攻める展開を作りたいが、冬に移籍抜けたエース・ヒメネスの穴を埋められるか。
  • バイエルン・ミュンヘン vs レヴァークーゼン
ドイツ勢同士の注目対決。バイエルンは豊富なアタッカーを揃え、バリエーション豊かな攻撃が持ち味。一方、レヴァークーゼンはリーグ戦ではバイエルンの後塵を拝しているだけに、UCLではリベンジしたいところ。バイエルンのポゼッションに対し、レヴァークーゼンが速攻で応戦する展開になりそうだ。
  • ベンフィカ vs バルセロナ:リーグフェーズに続いての対戦。バルセロナはリーグフェーズで28得点を記録しており、レヴァンドフスキ、ヤマル、ラフィーニャの活躍が期待される。一方、ベンフィカはホームでの戦いを有利に進め、バルセロナの守備の隙を突けるかが勝敗を分けるポイントになりそうだ。
  • パリ・サンジェルマン vs リバプール:スター選手が揃う両クラブの激突。リヴァプールはスロット新監督のもとで安定した戦いを続けており、サラーやルイス・ディアスが決定力を発揮できれば優位に立てる。一方、パリはプレーオフでの圧倒的な得点力を見せられるか。

優勝候補と決勝進出予想

今シーズンの決勝トーナメントは、例年以上に混戦が予想される。優勝候補として有力なのは以下のチームだ。

最有力候補

レアル・マドリード:チャンピオンズリーグ15回優勝の経験は伊達ではない。リーグフェーズではプレーオフ行きとなったが、イングランド王者を圧倒してラウンド16に進出。シーズン終盤に入る中で、新加入のエムバペもフィットし、豪華な攻撃陣が躍動すれば、二連覇が容易に想像できる。

バルセロナ:攻撃陣の破壊力は今大会随一。グループフェーズでは1試合平均3.5得点を記録し、対戦相手を圧倒した。得点は期待できるだけに、守備陣が奮闘できれば、10年ぶりのヨーロッパチャンピオンも見えてくるだろう。

リバプール:安定した戦いでグループフェーズを首位通過した。サラー、ファン・ダイクと言った主力が好調を維持し、スロット監督の戦術もチームに浸透し切った感がある。厳しい組み合わせではあるが、決勝まで辿り着けば優勝も確実か。

ダークホース
レヴァークーゼン:昨シーズン、ブンデスリーガで無敗優勝を遂げたレヴァークーゼンは、チャンピオンズリーグでも旋風を巻き起こす可能性がある。監督シャビ・アロンソの戦術がチームに浸透し、若手とベテランが融合したチームには自身が満ち溢れている。リーグ戦では大きく話されているバイエルンとのラウンド16を突破すれば、一気に優勝候補に名乗りを上げるかもしれない。

アーセナル:プレミアリーグで好調を維持するアーセナルは、欧州の舞台でもその実力を発揮できるかが鍵となる。同じ山にはリバプール、レアル・マドリードといった優勝候補がいるが、一発勝負のトーナメントで勢いにのれば優勝まで駆け上がる可能性もある。

決勝進出予想

今大会は混戦が予想されるが、レアル・マドリード、バルセロナ、リバプール、パリ・サンジェルマンといった実績あるチームが勝ち上がる可能性が高い。決勝のカードとしては「レアル・マドリード vs バルセロナ」のクラシコ対決や、「リバプール vs バイエルン」などのメガクラブ対決が予想される。

最終的に優勝を争うのは、レアル・マドリードとバルセロナのスペイン勢か、リバプールとバイエルンの実力派チームになると予想する。決勝戦は2025年6月1日、欧州王者の栄光を手にするのは果たしてどのチームか。