佐々木朗希IL入り後初のメディア対応。去年の離脱から見る復帰時期

日本時間の15日、先週の登板後にIL入りしたドジャースの佐々木朗希投手が初めてメディア取材に応じた。

右肩のインピンジメント症候群によって離脱した佐々木であったが、現在の状況と離脱期間中の見通しについて話している。

佐々木朗希投手、囲み取材一問一答

記者「今、状態はどうなのか?過去に同じ状況があったという話を聞いたんですけれども。」

佐々木「今は、ノースローなので状態はそこまで詳しくはわからないんですけど、日に日には現時点でもよくなってる感じはあります。」

記者「肩のインピンジメントは過去にもあったとおっしゃってたんですけども、過去にあったからこそ、そこまで深刻ではないとか、そういうことなんですかね?」

佐々木「去年の日本でのシーズン中も、1回離脱している時に、似たような症状があって、その時の方が状態は悪かったんですけど、今回それが去年のシーズン中に、完治しない中で、名残まではいかないですけど、そういう感じに近いものがあるのかなと思います。」

記者「どのぐらい肩の状態が機能していたかと、速度に関して、肩のこともあったので速度に影響していたのか?」

佐々木「ここ2試合ぐらいは、ちょっとパフォーマンス的にもなかなか、肩の状態もあって上がってこなかったかなと思うので。もちろん、投げ続けたい、チーム状況もあって、投げ続けたい気持ちもあったんですけど、ただパフォーマンスがあれだと、ちょっと流石に、逆に迷惑かかるかなと思ったので、そこは自分から申し出る形になりました。」

記者「肩の痛みっていうのは、2登板前から始まったんですか?それとも2登板目ぐらいから?」

佐々木「痛み自体は2登板ぐらいからですけど。なんていうんですかね、動きの悪さというか、しっくりこない感じはあったので。ただ、痛みじゃない分、もちろんある程度は投げれる状態だったので、その期間は投げれるようにはしてました。」

記者「肩の影響で、速度、コントロールに影響があったのか、それとも別の要素があって、それを改善していくという形ですか?」

佐々木「それだけでは、それ全てが影響しているかどうかはわからないですけど、影響自体はあったかなと思います。」

記者「この期間を得て、ある意味リセットするっていうか、メンタル的にもフィジカル的にも、フォームの調整するという意味でも、いいリセットできる時間になるでしょうか?」

佐々木「もらった時間で、しっかり完治させて、パフォーマンスも上げて戻れるように頑張りたいなと思います。」

記者「肩の状態の原因っていうのは、掴めたんですか?」

佐々木「これっていう確証はないので、これから根気よく向き合っていかないといけない状態にはあります。」

インピンジメント症候群とは?

インピンジメント症候群とは、肩の関節周囲で腱や滑液包(かつえきほう)などの軟部組織が、肩峰(けんぽう)という骨の下で挟み込まれて炎症や痛みを起こす状態のことで、簡単に言えば、「肩のスジや袋が骨にぶつかって擦れて痛くなる状態」である。

反復的な腕の上下運動や肩甲骨の動きの乱れ、骨の形状など、原因は様々であるが、根本的な要因を探し出すのは容易ではなく、治療は保存療法が基本で、佐々木本人も言及しているように、原因の究明と完治には時間がかかりそうだ。

2024年の離脱から見る佐々木投手の復帰見通しは?

佐々木は、昨シーズンの5月末にも戦線離脱を強いられている。その時は上半身の疲労回復が遅れているとのことであったが、6月8日の復帰登板後には再度離脱となった。最終的な復帰は8月1日となり、およそ2ヶ月離脱していたことになる。

6月の再離脱の時点で、故障の詳細については語っていなかったが、おそらくこの時に肩に問題があったと思われる。

また、違和感自体は1度目の離脱前からあったと本人が話している。

今回のインタビューで、昨年の方が状態が悪かったと話してはいるものの、痛みの根本的な原因がわかっていないとなれば、離脱は1ヶ月以上になる可能性も否定できないだろう。そうなると、復帰は6月中旬以降、長引けばオールスター明けまで時間がかかる可能性がある。

ドジャースもチームとして投手の離脱者が続出しており、一刻も早い復帰が望まれるところではあるが、去年から引きずる故障を完治し、万全な状態に戻ることを最優先にしてほしい。