2024年のパ・リーグは、ソフトバンクが小久保新監督のもと、4シーズンぶりの優勝を果たした。クライマックスシリーズはソフトバンクがそのまま制し、日本シリーズに進出したものの、リーグ3位で勝ち上がってきた横浜DeNAの勢いに飲まれ、惜しくも日本一を逃した。
2023年までオリックスの黄金時代とも言える支配が続いていたが、山本由伸のメジャー移籍もあり低迷。一方で日本ハムが若手の台頭で2位に躍進するなど、パワーバランスが変わった1年となった。
はたして2025年もソフトバンクが突き抜けるのか、それとも新たな王者が現れるのか。パ・リーグの順位予想を戦力分析、注目選手とともに行っていく。
1位:福岡ソフトバンクホークス
2023年オフに大型補強を敢行したソフトバンクは、2024年はリーグ優勝を果たし、日本一も確実かと思われた。しかし、日本シリーズでは第3戦からDeNAに4連勝を許し、4年ぶりの載冠を逃した。今年は正捕手の甲斐が巨人にFA移籍し、守備面での不安があるが、打者陣は相変わらずの充実ぶり、さらに投手陣ではメジャーから復帰した上沢を加え、戦力は衰えていない。
注目選手
- 上沢直之(投手):プロ野球復帰に際して一悶着あったが、実績はあるだけに戦力の上積みになるのは間違いない。
- 大関友久(投手):昨季飛躍を遂げた左腕。さらなる飛躍に期待。
- 柳田悠岐(外野手):昨シーズンは怪我で52試合の出場に留まった。復活を期する今シーズンの活躍に注目したい。
野手はタレント揃いで攻撃力はリーグトップクラス。投手陣も安定し、ここ数年の課題だった“総合力”を克服した。主力が順調なら、優勝最有力だ。
2位:オリックス・バファローズ
絶対的エースだった山本由伸が抜けた穴を埋めきれなかった2024年シーズンから巻き返しを狙う。宮城だけでなく、山下、曽谷など他の先発投手陣がポテンシャルを発揮できれば、優勝争いに食い込んでいけるだろう。
注目選手
- 宮城大弥(投手):山本移籍後、絶対的エースへと成長中の左腕。
- 麦谷裕介(外野手):ドラ1の走攻守揃った外野手。
- 曽谷龍平(投手):2023年の入団以降、着実に登板を増やす。今シーズンはチームに勝利をもたらす活躍が期待される。
岸田新監督のもと、投手力を軸にした戦いが予想される。爆発力はないが、安定した戦いで確実に勝利を物にできれば、優勝も見えてくる。
3位:千葉ロッテマリーンズ
2024年はシーズン3位でクライマックスシリーズに進出したものの、ファーストステージで敗退に終わったロッテ。昨シーズンは打率がリーグ2位だったものの、防御率、失点数がワースト2位と、守備に課題があった。2025年は、佐々木朗希の去就問題に一区切りがつき、投手陣の再建が急務だ。
注目選手
- 藤原恭大(外野手):高い身体能力とスピードを兼ね備えた外野手。昨季は1番打者としての成長を見せ、今季さらなる飛躍が期待される。打撃の安定感が増せば、攻撃の起点として不可欠な存在に。
- 種市篤暉(投手):ローテーションの柱を担う右腕。強気の投球と勝負強さが光り、今季はキャリアハイの成績が期待されている。
- ポランコ(外野手):長打力を備えた主砲として、チームの得点源。調子の波を抑え、シーズンを通して安定した成績を残せるかがチーム浮沈のカギとなる。
吉井監督体制3年目となる今季は、育成と勝利を両立する形での完成形が求められるシーズン。打線の繋がりと投手の成績が噛み合えば、2005年以来となるリーグ優勝も決して夢ではない。
4位:北海道日本ハムファイターズ
“新庄ビッグボス”体制も4年目。昨季は最下位脱出に成功したが、まだ戦力的には伸びしろが見受けられる。打線では万波中正がホームラン王争いに加わり、野村佑希、清宮幸太郎らも続くことが期待される。投手陣は伊藤、加藤、金村、北山など新庄監督のもとで成績を残してきた選手たちが円熟期に入ってきた。
注目選手
- 万波中正(外野手):右の大砲としてリーグ屈指の成長株。
- 伊藤大海(投手):エースとしての安定感でチームに勢いをもたらす投球が求められる。
- 田宮裕涼(捕手):若き正捕手候補。打撃面でも期待大。
育成が実を結びつつあるが、今シーズンは相手からの対策も一層厚くなりそうだ。その壁を越えられれば上位争いにも加わってくるかもしれない。
5位:東北楽天ゴールデンイーグルス
田中将大の退団など投手陣に大きな変化があった楽天。岸孝之、則本昂大といったベテランの衰えも見え、投手陣の再構築が急務。打線では浅村栄斗、島内宏明に加え、若手の小郷裕哉、フランコに注目が集まる。正捕手争いも激化しており、全体的に世代交代の途中という印象。
注目選手
- 早川隆久(投手):投手陣再建のキーマンとなる左腕。
- 小郷裕哉(外野手):昨季フルイニング出場を果たし、今年もチームを引っ張る活躍が期待される。
- 宗山塁(内野手):ドラ1で入団した、大学No.1野手。
長期的な視点でのチーム作りが進行中。主力の高齢化が進む中、若手がどこまで伸びてくるかが鍵。Bクラス脱出には勢いと化学反応が必要だ。
6位:埼玉西武ライオンズ
2024年は打線が極度の貧打に陥り、リーグ最下位に沈んだ西武。森友哉の移籍以降、攻撃力は低迷を続けており、新助っ人を含めた打線の再建が急務。投手陣では今井達也、高橋光成と力のある先発陣が健在だが、援護なしでは苦しい展開が続く。
注目選手
- 今井達也(投手):チームのエースとして結果が求められる。
- 高橋光成(投手):昨シーズンの不振から復活できるか。
- 西川愛也(外野手):今シーズンは主力としてさらなる飛躍が期待される。
最終順位予想
- 福岡ソフトバンクホークス
- オリックスバファローズ
- 千葉ロッテマリーンズ
- 北海道日本ハムファイターズ
- 東北楽天ゴールデンイーグルス
- 埼玉西武ライオンズ