2024/2025シーズン、ヨーロッパの5大リーグで日本人選手が次々と存在感を示している。その中でも特に目を引くのが、レアル・ソシエダの久保建英、ブライトンの三苫薫、パルマの鈴木彩艶の3人だ。
彼らの今シーズンのパフォーマンスを振り返りつつ、2025年夏の移籍市場でビッグクラブへとステップアップする可能性を探っていく。
久保建英(レアル・ソシエダ)
今シーズンの活躍
久保は2023/24シーズンに続き、今シーズンもレアル・ソシエダの攻撃の中心として輝きを放っている。ラ・リーガでは開幕からコンスタントに出場し、ここまで7ゴール4アシスト(※4月時点)と安定した成績を残している。ヨーロッパリーグでも強豪相手に遜色ないプレーを見せ、特に2月13日ヨーロッパリーグ・ミッティラン戦でのドリブル突破からの強烈なミドルシュートは強い印象を残した。
プレースタイルと評価
久保の強みは、狭いスペースでもボールを失わないボールキープ力と、相手を翻弄するドリブル突破。右サイドからカットインしてのシュートやラストパスも光る。加えて、今季はプレス強度や守備意識も向上し、トップレベルのウィンガーとしての完成度を高めている。
移籍の可能性
久保の移籍は2024年夏にも噂されたが、ソシエダが高額な違約金(推定6000万ユーロ以上)を設定しており、実現には至らなかった。しかし、2025年夏には状況が変わる可能性がある。関心を示しているのはレアル・マドリード、バルセロナ、リバプールといった名門クラブだ。
- レアル・マドリード:かつての保有元であり、ソシエダに完全移籍に切り替わってからは移籍の可能性が低くなったと見られる。
- バルセロナ:幼少期を過ごしたクラブであり、上層部が改めて評価しているとの報道。
- リバプール:サラーの後継者としての移籍が囁かれるが、11日にサラーの契約延長が発表され、可能性はなくなったか。
三苫薫(ブライトン)
今シーズンの活躍
三苫はプレミアリーグで3シーズン目を迎え、今季もブライトンの攻撃陣の中心として活躍している。ここまで6ゴール5アシストとまずまずの成績ではあるが、2025年に入ってからは4ゴールを記録しており、イングランド国内での評価はさらに上がってきている。
プレースタイルと評価
三苫といえば、やはり圧倒的なドリブル突破力。プレミア屈指のドリブラーとして相手DFに脅威を与え続けている。前半戦はゴール、アシストの目に見える結果がなかなか出ていなかったが、2025年に入ってからは数字もついてきている。
また、守備面での貢献度も昨シーズンから大幅に改善されており、非凡な攻撃センスだけでなく、チームの決まり事もしっかりとこなす穴のない選手に成長しつつある。
移籍の可能性
昨シーズン終了時点でアーセナルやマンチェスター・シティが関心を示していたが、チェルシー、トッテナム、マンチェスター・ユナイテッドなどトップクラブからの関心の噂は絶えない。
- マンチェスター・シティ:ペップの戦術に上手くフィットできるかが鍵になりそう。
- アーセナル:昨夏は移籍の噂が絶えなかったが、現状は可能性が下がったか。
- チェルシー:圧巻のゴールを2試合連続で決め、上層部が一気に獲得に興味を示したとも。
鈴木彩艶(パルマ)
今シーズンの活躍
鈴木は2024年夏にベルギーのシント=トロイデンからイタリアのパルマへと移籍。正ゴールキーパーとして出場し、着実に成長を遂げている。
身長191cmの体格、反射速度を生かした素早いセービング、そしてビルドアップ能力の高さが評価されており、パルマでも試合を重ねるごとに信頼を得ている。
プレースタイルと評価
鈴木の強みは、単なるショットストッパーではなく、ビルドアップにも積極的に関与できるモダンなプレースタイル。これは近年のビッグクラブが求める要素でもあり、移籍市場での価値を高めている。
移籍の可能性
鈴木の移籍先として名前が上がるのが、バイエルン、マンチェスター・ユナイテッド、トッテナムなどである。バイエルンは絶対的守護神であるノイアーの後釜として、足元の技術に優れた鈴木に関心を示している。マンチェスターUは昨シーズンから移籍の噂があり、結局カメルーン代表のオナナを獲得しているが、クラブ上層部はパフォーマンスに満足していないようで、数年越しに鈴木の獲得を目指していると見られる。
- バイエルン:ノイアーの後継者として関心を持つ。
- マンチェスター・ユナイテッド:数年越しの移籍実現となるか。
- トッテナム:日本人選手ともゆかりのあるポステコグルーのもとでプレーするか。
まとめ:2025年夏、市場の動向は?
2025年夏の移籍市場では、日本人選手のビッグクラブ移籍が話題になる可能性が高い。
- 久保建英:バルセロナまたはその他クラブが獲得に名乗りを上げるか。
- 三苫薫:ビッグクラブ移籍の可能性はあるが、ブライトン残留の可能性も捨てきれない。
- 鈴木彩艶:イタリアからブンデスまたはプレミアのビッグクラブへ移籍のチャンスあり
ヨーロッパの舞台で成長を続ける日本代表戦士たちが、さらなる高みへと到達するのか、または残留を選択するのか。2026年にはワールドカップも迫っており、その辺りも選手の移籍に対する心情に影響を与えそうだ。2025年夏の移籍市場から目が離せない。