米国戦を戦う日本代表の見どころ

サッカー日本代表は9月10日(日本時間8時37分キックオフ)に、米国オハイオ州コロンバスで米国代表と対戦する。26年W杯開催国である米国の地での貴重な強化試合であり、6日のメキシコ代表戦に続き、日本の現在地を測る絶好の機会となる。

日本と米国の通算戦績は2勝1敗。今回が3年ぶり4度目の対戦となる。直近の対戦は22年9月のキリンチャレンジカップで、日本が鎌田大地と三笘薫のゴールで2-0で勝利している

最新のFIFAランキングでは米国が15位、日本が17位となっており、同13位だったメキシコに続く格上相手となる。

6日のメキシコ戦は0-0の引き分けに終わったが、森保一監督が「試合全体的には勝てた内容」と話すなど、手応えを得られる試合に。一方でチャンスを作りながらもゴールを決められなかった決定力不足が課題として残るものになった。

米国戦はメキシコ戦から中2日で行われ、米国内の移動があるため、メキシコ戦で出場機会がなかったメンバーが起用される可能性が高い。主力に次ぐグループが出場するとみられるため、彼らのアピールが見どころの1つになる。

気になるのは、負傷者が続出しているCB陣だ。町田浩樹や冨安健洋、伊藤洋輝などが離脱中で招集されておらず、谷口彰悟も長期離脱からの復帰まもないこともあって不在。厳しい台所事情となっている。

さらに今夏アヤックスに移籍した板倉滉が復帰したものの、メキシコ戦で負傷するアクシデント。詳細は明らかにされていないが、右足を痛めたとみられ、米国戦の出場は難しいだろう。

今回、国内組からは7月の東アジアE-1選手権で好プレーを見せた荒木隼人と安藤智哉が招集されたが、直前の試合で負傷した安藤は活動参加を辞退することになってしまった。残る荒木がどれだけのパフォーマンスを見せられるかには注目が集まり、荒木にとっては序列を上げる絶好のチャンスとなるだろう。

対する米国は、前述の通りFIFAランキングでは日本より上位だが、直近では韓国に0-2敗れるなど連敗中。ゴールドカップ決勝でのメキシコへの敗戦に加え、トルコ、スイス、韓国代表に連敗しており、厳しい状況。とはいえ開催国としてホームで戦うこの試合では、強い気持ちで挑んでくることになるはずだ。

24年9月に就任したポチェッティーノ監督は、米国サポーターから「MLS選手ばかり呼んでいる」といった批判が出ており、この試合を前には日本の豪華メンバーを前に「絶望的」といった声も上がっている状況ではある。

米国の注目選手は、ドリブル突破や得点力に定評のあるクリスチャン・プリシッチや、豊富な運動量とフィジカルを誇るウェストン・マッケニー、バロンドール受賞者の息子であるティモシー・ウェアのスピードも脅威となりそうだ。

ピッチ中央では遠藤航とマッケニー、サイドでは三笘とウェアによる激しい攻防が繰り広げられると予想され、ここも注目ポイントになる。